ピカードのMHF日記

ピカードのMHF日記

ピカードによる、MHF(モンスターハンターフロンティアオンライン)の日記

神戸尊「MHFですよ」杉下右京「はいぃ?」

相棒








〜 とある都内の喫茶店 〜






右京「…おや、神戸くんじゃありませんか」


尊「あ、杉下さん。お久しぶりです」


右京「お久しぶりです。警察庁長官官房付はどうですか?」


尊「ええ、新しい場所にも大分慣れてきて、なんとかやってますよ」


右京「……………ずいぶんと熱心にスマホを見ていますが、何かのサイトですか?」


尊「はい、MHFですよ」


右京「はいぃ?」


尊「モンスターハンターフロンティアオンライン。今はGという文字も付いてますが。
  右京さん知りません?『モンハン』っていって、芸能人とかが良くやっている…」


右京「ああ、時々テレビなどで拝見しますねえ。
   で、神戸くんもそれにはまっている、と」


尊「ええ!しかもこのフロンティアというのは、所謂ネットゲームで、日本中のプレイヤーと一緒に狩りを楽しめるんですよ。
  まあ、他の奴もネットにつなげば同様なことができるのですが…
  フロンティアの場合、定期的に色々とデザインなど変更がなされますし、もっと不特定多数の人と出会えるんです」


右京「なるほど…。なんだか神戸くん、とても饒舌ですね。
   君がのめり込んでいるゲームは、チェスだけかと思っていました」


尊「そんな、人をチェスイケメン女好きみたいなこと言わないでください」


右京「………誰もそこまでは言っていませんが…」


尊「それよりほら、見てくださいよ。このモンスター。『リオレウス』っていうんですけど」


右京「ほぅ…。まるでドラゴンですね」


尊「違います」


右京「…はいぃ?」


尊「ドラゴンではありません。
  『飛竜種』です」


右京「は、はあ…そうですか」


尊「僕も始めたばかりでまだまだなんですが、今度この『リオレイア』を1人で狩ってみたいなって思ってるんです」


右京「ほう、それはまたどうして?」


尊「え?」


右京「先ほど君は、『日本中のプレイヤーと一緒に狩りを楽しめる』と言いました。
   そこからこのゲームは、他の人と一緒にやるのが重要な事柄だと推測されます。
   それなのに、何故敢えて1人で臨むのでしょう?」


尊「ああ。実はですね、この『リオレイア』を一人で狩ることができて、初めて1人前のハンターじゃないかって言う人がいて」


右京「なるほど。神戸くんは一人前のハンターとやらを目指しているのですね」


尊「そうなんです。今日も家に帰ったらすぐにログインするんです」


右京「ふうーむ、そうですか。しかし…」


尊「?なんですか杉下さん」


右京「君がこういう、いわゆるテレビゲームのようなものにはまるとは…正直、意外ですねぇ…。
   こういったものは、中高生が楽しんでいるイメージがあるというか…。
   あ、失礼。独り言が過ぎました」


尊「………い、いやいや、あ、相変わらず杉下さんの独り言は音声・意味ともに非常に明瞭ですね…!!
  …し、しかし、杉下さん」ワナワナ


右京「はい?」


尊「……お言葉ですが。『テレビゲーム』という言葉はもう古いんじゃないでしょうか」


右京「ああ、それは失礼しま…」


尊「それに!このモンスターハンターフロンティアオンライン、いや、モンハン自体、幅広い年齢層で楽しまれているものです…!
  僕が入った猟団では、メンバーはみんな僕よりもずっと年上ですよ!」


右京「!?え?猟団?」


尊「ケルビ頭の人とかいるのですが、彼なんて子どもがいますし、それ以外にも…」


右京「ケルビ?はいぃ??」


尊「ああもう!杉下さんもやってみればいいんですよフロンティア!
  その上で文句があるなら聞きましょう!!」




* * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *



――――月日は流れ―――――




夜。




小料理屋「花の里」に杉下右京はいた。




カウンターテーブルの上に、ノートパソコンを置き、手にはゲームパッド


熱心にパソコンの画面を見ている。




そんな杉下に、「花の里」の女将、月本幸子が話しかける。


幸子「杉下さん、何しているんですか?」


右京「これはですね、モンハンですよ」


幸子「まあ。よく芸能人がやっているっていう、あの?」


右京「ええ。しかもこれはフロンティア。パソコンでのネットゲームです。
   神戸くんがどうしてもやってみろというので、始めてみました」


月本はカウンターの内側から出てきて、右京の横に行き、一緒にパソコンの画面をのぞき込む。



幸子「あら…この『ジェームズ』っていうのは…?」


右京「僕のハンターネームです」


幸子「はんたー…ねーむ?それに、この『ジェームズ』の上にある『落語好き』というのは?」


右京「『ジェームズ』というのはこのMHFの世界での私の名前です。この『落語好き』というのは、まあ称号のようなものですね。
   さて…今日はいよいよ…」


チリチリン♪


幸子「クエスト?リオレイア?」


右京「この、リオレイア狩猟のクエストを一人でクリアできたら、ハンターとして一人前なんだそうです。
   とはいえ僕はまだまだ半人前。今回は募集をして、パーティでこのリオレイアに挑戦してみようと思います…!」


幸子「………………ふふふ」


右京「?どうか、されたんですか?」


幸子「『神戸くんがどうしても』…なんて仰ってましたけど…
   なんだか、随分はまっているんですね」


右京「…………ま、まあリオレイアを倒すまでくらいはやってみようかと思いましてね…」


幸子「ふう〜ん…」





チリチリン♪



幸子「あっ。誰かパーティに参加してきたみたいですよ」



<ボンド さんがパーティに参加しました>



右京「はて…『ボンド』さん…?」


幸子「どこかで聞いたような名前ですね」


ボンド『よろしくお願いします』

ジェームズ『よろしくお願いしますね』



右京「募集して大分経ちますねぇ…これ以上待っても人は来そうにないですし、出発しましょうか」



ジェームズ『もう人が来ないようですので、出発してもよろしいでしょうか』

ボンド『構いませんよー』




ポーーーアーーーー
<まもなく到着します>







――――樹海――――





幸子「まあ凄い場所。結構スケールが大きいのね」


右京「『樹海』と言われるだけあります。塔なんかはもっと凄いですよ。
   それにしても、これだけの植物の中、よくベースキャンプなんて作れましたねえ」


幸子「きっとそれは、考えちゃいけないんですよ」


右京「ふふ、細かいところまで気になってしまうのが僕の悪い癖♪


   さて…確かリオレイアはこの隣のエリアに―――」






ハンター「ジェームズ」と「ボンド」がベースキャンプから移動すると…そこに、緑色の飛竜種がいた。



こちらに気づき、咆哮する――――!!



右京「さあ、行きますよ!」



ジェームズは背中に吊った双剣を引き抜いた!

ボンドも、大剣を取り出す!




戦闘は熾烈を極めた。


閃光玉で怯ませながら攻撃をしていくジェームズ。

火球ブレスで反撃するリオレイア

溜め斬りを決めるボンド!



あるとき、怒り状態のリオレイアの突進が、ジェームズにクリーンヒットした。



幸子「ああ!」


右京「おやおや」


吹っ飛ばされても、なおも立ち上がろうとするジェームズ。


立ち上がったところに、再びリオレイアの突進が!



幸子「ひ、ひどい!」


右京「僕としたことが…!」


幸子「す、杉下さん、もうこのへんでいいでしょう?あとばこの『ボンド』さんという方に任せて…。
   わさび多めのお茶漬けでもいかがです?」



右京「モンハンの狩猟に、もうこのへんでいい、などということは絶対にありません!
   まだ諦めません!」

   


そしてついに、ボンドが、リオレイアの尻尾を斬り付ける!ついに、尻尾が切断された!


幸子「まあ!すごいわ、尻尾を斬ることができるんですね!」


右京「さすがです、ボンドさん!グッジョブ!」グッ!


しかしその直後、リオレウスの火球ブレスに直撃してしまうボンド!



<ボンドが力つきました>


右京「官房長〜〜〜〜!!じゃない、ボンドさ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん!!!」


リオレイアの足下に踏み込み斬りをするジェームズ!その攻撃で、リオレイアは倒れ込む!


右京「今ですっ」


ジェームズは、両手を上げ、鬼人化をする。そして転んでいるリオレイアに一気に近づき、乱舞をたたき込む!


リオレイア「ぐおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ……………!!」





<ターゲットを達成しました>




ついに力つきたリオレイア――――!




幸子「やったわ!」


右京「やりました!初めてリオレイアを倒しました!

   さて、どんなものがはぎ取れるのでしょう?」


倒れたリオレイアに近づき、剥ぎ取りをしようとする右京ことジェームズ。しかし――――










ドガァッ







右京・幸子「えっ?」


突然背後から巨大な剣で斬り付けられ、転んでしまう。当然、はぎ取りもできない。


背後に立っていたのは――――他ならぬ、「ボンド」だった。





幸子「どうして攻撃してきたのかしら?」


右京「――――きっと、間違って操作してしまったのでしょう。恐らくですが」


ジェームズは、再びしゃがみリオレイアから剥ぎ取りをしようとする。



だが、再びボンドの大剣で転ばされてしまう。


右京「!?!?」


幸子「えっ!?」



ボンド『wwww
    邪魔するの楽し〜〜〜w』



<メゼポルタ広場に戻ります>



幸子「あ…時間切れ…。
   …邪魔されてはぎ取れませんでしたね…;」



右京「……………………………………。



   あの『ボンド』とかいうハンターさん…あれは僕に喧嘩を売っているのでしょうか…。
   …売られた喧嘩は買います。そして勝ちますっっ!」プルプルプルプル





しかし、メゼポルタ広場に戻ったときには、ボンドの姿は見えなかった…。既にどこかのワールドにジャンプしてしまったようだ…。






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翌朝。特命係分室。




杉下右京は震える手で、紅茶をポットからカップに移していた。

高く持ち上げられたポットは、いつもよりも確実に震えていた。




そこへ、甲斐亨が出勤してくる。



亨「おはようございます、杉下さん。
  ――――――なにかあったんですか?」



右京「おはようございます。
   『なにかあった』、とは?」


亨「いや…何だか、ポットを持つ手がいつもと違ってプルプルしているから…何か怒ってでもいるのかなあと…」


右京「…いえ、昨晩ちょっとしたことがありましてね。しかし大丈夫です。
   おや。カイト君も目の下にクマが」


亨「あ、これですか?いやあ恥ずかしい…。
  実は最近、パソコンのゲームにはまってしまいまして…」


右京「ほう…?なんというゲームですか」


亨「モンスターハンターフロンティアオンラインっていうんですが…知ってますか?」


右京「……………………………………」


亨「?どうしました?」


モンスターハンターフロンティアオンライン

剥ぎ取りを邪魔したあのハンター…。

「ボンド」という名前。






右京「(ボンド…


    ボンド…!?まさか)」



亨「………………………??」






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亨「えっ!?ええっ!?杉下さんが…あの…『ジェームズ』…!?」




右京「なぜあのようなことを…」



亨「そ、それは、つい楽しくて…!!
  で、で、でも!ああいういたずら心は、誰にだってあるでしょう!?
 そう、杉下さんにもあるはずです!
  ついつい、その心に引かれてやってしまったんですよ!
  杉下さんにもあるいたずら心…そ、そうです、ついついやってしまった私と、同じ気持ちを持つ杉下さん!
  それはただの、紙一重の差なんですよ!」



右京「確かに紙一重かもしれません…。


   しかし、その紙一重を超える人間と、超えない人間とでは、全く違うんですよっっ!」プルプルプルプル





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角田「よっ、暇か?




   ……ってあれ?何事?雰囲気なんか悪くない?」




亨「あの…ごめんなさい杉下さん…あの…
  無視しないでください…」


右京「……………………」プルプル 





角田「……と、とりあえずコーヒーもらうわ〜…」




この後、何とか仲直りして、右京と亨はゲーム内で猟団を作ることになり、

そうとは知らずに、米沢守が操作するハンターと出会うのですが…それはまた別の話!







…本当は、最後、右京さんが紅茶の入ったポットを、カイトに投げつけるという筋書きだったのですが、

右京さんはそう言うことをしないはずなので取りやめました。






完ッッッッッッッ!